お仏壇です
現代の潮流として、お仏壇は旧来的で宗教的様式が強いものよりは、あまりそれらを感じさせないもののほうが好まれており、弊工房でもそのような作例を多く作っています
対して、今回はお客様からのご要望をお受けして、仏壇然としたデザインで製作しました
基本的な形はお客様からいただいたスケッチを基にして、仏壇の様式を取り入れながらデザインを進めました
最大の特徴は、この折扉です
通常では開きっぱなしとなるために、扉がじゃまにならないよう省スペースの折扉にするのが一般的で、この折扉が仏壇としての最も大きな特徴と言えるかもしれません
取っ手の月の輪下りはお客様のご指定
黒い取っ手がピリリとスパイスのように効いています
また、枠構造の扉も仏壇然とした雰囲気が漂いますね
内部はひな壇状に・・
上段の中央が太鼓状に張り出しているのが特徴で、ここにはご本尊が置かれるのでしょう
そして、最下段には引き出し式の棚を取り付けました
お供えなどをするときには、この棚が活躍します
材種はオーク、裏板まで総天然木です
仕上げは濃色の着色を施した後に、オイル仕上げとしました
木の風合いが感じられる控えめな光沢が魅力です
華美な装飾を排しつつも、仏壇としての佇まいを感じさせる雰囲気
ご先祖様が身近に感じられるように、そのような思いを込めて製作いたしました。
合掌