作品実例集>ローテーブル>耳付きこたつテーブル KT2205
耳付きのローテーブルです
材種はナラ、、ダイナミックな木目の重厚な天板です。
耳付き天板の製作はかなり久しぶりで、お客様のご希望をお受けしてお誂えいたしました
本来のご要望は一枚板で、ということだったのですが、様々探しても適材が見つからず・・・・
このため、3枚の板を組み合わせて一枚板風の仕上がりになるようにしたものです
材木屋さんの倉庫で各種の板を並べて比較し、3時間ほどかけて組み合わせを考えました
パズルを組み合わせるようで大変な作業でありましたが、その甲斐あって良い選択をすることができました
さて、最も苦労したのは板の反り止めです
このテーブルはこたつ仕立てのため天板を脚に固定できません
なので、天板は自由な状態となり、このままでは反ってしまいます
木に反ると書いて、板と呼びます
文字通り、板は反るものなのです
反り止めをどうするか?
当初は吸い付き桟という部材を取り付けようと思っていたのですが、これは天板下に出っ張ってしまうので、こたつ布団をいびつに巻き込んでしまいます
最終的に採用したのは、写真のように金属製の反り止め用アングル金具を複数枚天板裏に取り付けることでした
脚まわりはこの通り
短辺側には新聞などを入れるスロットを設けています
厚み40ミリの天板は、乗せると容易には動きませんよ
天然木、無垢材の宿命ですが、割れがありましたので蝶々型の千切で割れの進行を抑えています
耳付き板の存在感は圧倒的ですね
木目を眺めながらの晩酌が楽しみとのご連絡をいただきました
板探しに始まって、木取り、養生、割れ防止の契打ち込みなどなど・・・
手間と時間を費やしての作業は、私にとっても大変思い出深いものになりました
お話を頂いてからお届けまでかなりお待たせいたしましたが、ご満足いただけてとても嬉しく思っています
どうぞ、末永くご愛顧いただきますよう